2012/06/28

[Review] Entrances and Exits

Entrances and Exits
Paul Ruditis


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(ネタバレ注意)





うっかり、
どうしてなのか、
4部作のこのシリーズの1冊目読んだ後に、少々他の本を色々読んでブランクが空いた後、『なぜか』4冊目を2冊目だと思い手に入れ読んだバカです(笑)

結論から言うと、1冊目から4冊目に急に飛んだとしても問題無く読めます(笑)

続き物の本でも前作と次の間にブランクが空いてる本っていうのは、たまに見かけるのでそういうノリかと思って読んでいたら、半分以上過ぎた辺りでそういうノリ(作品構成)じゃなくマジに2冊分の間が抜けてたっていう文字通り抜けてるオチなのに気付きちょっと突っ伏してしまいました(文字通りの間抜け、ってやつです、ハイ。笑)


1冊目も楽しかったんですが、4冊目は凄い個人的に好きでした。
最終巻というのもあるんでしょうが、一冊目は語り部的な役割を担ってちょっと一歩退きつつなポジションだった主人公のブライアンは舞台監督に抜擢されいよいよスポットが当たり、シリーズタイトル通り『DRAMA!』なフィナーレ。そう、主人公はブライアンだったってなる、ブライアンのターンっていう最終巻でした(笑。とはいえ1作目と今作しか読んでないわけで間が誰のターンなのかは謎のままではあるんだけど……)

1作目の劇の役を賭けた女優たちのサスペンスの香りがするちょっとスキャンダラスなドラマ展開ではなく、いい劇にしようと劇の舞台裏で頑張り、トラブルが発生し、奮闘し、な俳優達と舞台裏陣たちの人間ドラマだった今作の方が個人的にはとても好みでした。

そして、最終巻のここにきてまさかのBL展開にビックリ(笑)
まぁ、『主人公』のブライアンがゲイなので自然な流れなんですが。
よく著者の本を見てみればQueer As Folk(アメリカのゲイドラマ)のガイドブックなんかも出版してる著者っていうのが判明して、どこか納得。(他にもBonesとか色々出してますが。)
しかし、その恋愛模様もとてもよかったです。

なので、4冊目ではあるんですが4冊目からでも十分読める内容なので(間2冊飛ばした人がココにいるし。笑)、英語はさほど難しくないので、洋書に興味あるコミカルな学園YAモノとほのぼのBLが好きな女子にオススメです。





ここからは、とてもネタバレになるんですが、


私のこの作品での一番のお気に入りのキャラはゴス(チック)ガールのホープのボーイフレンドだったドリューでした。
今作でかなり登場して立ち回ってくれて凄く嬉しかったです。
ただのサッカー少年としか印象になかった彼が天才的な絵の才能の持ち主だったとは予想だにしていなかったし、ブライアンとの仲が戻って行く様子がこっちまで嬉しくなってしまったくらいよかった。
そして、実は、ブライアンとくっつかないかな、と1冊目からもやっと思ってたので、最後のドラマチックな展開に大喜びしてしまいました(笑)
ただ回想で語っていた彼らのファーストキスがラストのキスシーンを霞ませるくらいロマンチックだったのがちょっとだけ惜しい(笑)
彼ら(ブライアンとドリュー)のその後日談が非常に知りたいんですが、これが最終巻で続きが無いんですよね…すごく悔しい(笑)


予想外なBL展開と、劇の裏側の奮闘記、そして卒業という時期がちらつくフィナーレ感が開放感と不安感を纏わせる演劇オタクたちの青春ドラマ!っていう今作、とても楽しかったです。


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